真言律宗総本山
現在の西大寺の中心堂舎。もともと鎌倉期に東塔の北方に建てられた光明真言堂の後身で、江戸中期の寛政年間に完成。桁行七間、梁間五間、一重の寄棟造で、本瓦葺。前後面に向拝三間を付す。堂内は東西南の三方の外陣と内陣を仕切り、内陣北の中央に須弥壇、東西に脇壇を設ける。10月には本堂を特別に荘厳して光明真言会が行われる。江戸中期の土壁を用いない独特の建築技法による奈良市屈指の巨大で優れた近世仏堂である。